スターライト

「スターライト」という名前の色があるらしい。星月夜のように明るく輝く青色のことだそうだ。

アイドルとして舞台に立つ彼のしたたる光を追いかけたあの日。「こんなに光る子がいるんだ」と、人波に揉まれながらも目が離せなくなったこと。おそるおそる伸ばした手に応えて、見つけてくれたこと。今より少しあどけない笑顔を今でも覚えている。

まさに明るく輝く青色の光。それが那須くんだった。







今日で那須くんを応援しはじめてぴったり4年!出会ってからは約5年、毎年言っている気がするけど時間が過ぎるのはあっという間で、思い出をとりこぼさないようこうして書き綴る。

毎年この日は那須くんの好きなところを書いているので、今年もそうしようと思います。






魔法にあこがれる男の子を演じたことがある那須くんだけど(魔女宅亡霊)、那須くんこそほんとに魔法使いみたいだな、と思う。やさしい綺麗な魔法使い。那須くんがくれるあたたかな魔法が好きだ。


でもそんな魔法をうまく受け取れなくて、手からこぼれ落ちてすくいきれなかったこともあって。
この1年は、なんだか自分の心の弱さに負けて、那須くんを取り巻くもろもろに打ちのめされて泣いたことが多かった。
もちろん那須くんが悪いわけじゃなくて、すべて自分自身の問題で。色々な感情を抱くたび、こんな「好き」は渡せないと思うことが多くなった。それは単純な理由で、根も葉もない噂を振り払う力がなかったこと。自分が少しずつ年齢を重ねて周りが変わってゆくこと。自分の好きの形がどんどん変わることに、怯えているから。

私は自分の「好き」に自信がないのだ。「好き」をどうにか自ら認めたくて、汚くても綺麗でありたくて、一輪のバラにガラスの覆いをかぶせて磨いて愛でるみたいに大切にしているつもりだ。
でも、どれだけ心を奪われて惹かれても、好きでいていいのかな、なんて声がいつも頭の中から聞こえている。だからちょっとしたきっかけで、磨いたところがすぐにぼんやりと曇る。


知りたくもないことを目にして聞きたくもないことを耳にして、勝手に傷ついた。大事にしてきた庭に土足で入り込まれて、大切な花を守れず置いてきぼりにした。そんな罪悪感みたいなものがずっと、ずっとあって、つらくなっていった。好きでいていいのかな、このままでいいのかな。あんなに大事だったのに、今じゃこんなに小さくぼろぼろな花びらで。こんな花は、那須くんに渡せない。







そんなこんなでめそめそ泣いたり考えすぎで胃腸炎になったり(心身が直結しすぎている)した中で、ある日、那須くんが出逢わせてくれた女の子がハンカチをプレゼントしてくれた。綺麗な青色。まさにスターライトの色の生地にお月さまとお星さまと、きれいな白鳥と、それから那須くんのイニシャルが刺繍された、夢みたいに素敵なハンカチだった。

渡されたとき、 「あなたの好きの花を守る覆いになりますように!」 と言ってくれた。

魔法だ、と思った。私の「好き」は、こんなにもやさしくつながる。
那須くんが出逢わせてくれた人が、同じ本を大切にしていて、私の花を大事に思ってくれること。覆いをくれたこと。本当に嬉しくて、奇跡のようだと思った。





ずっと大切にしている本の中にこんな言葉がある。

「君のバラがとても大切なものになったのは、君がバラのために時間を費やしたからだ」

私にとって那須くんへの「好き」がこんなにも大事なのは、泣いても笑っても傷ついてもずっとそばにいて、時間を費やしたからなのだ。費やす、と言うとなんだか烏滸がましい気もするけど、好きだからこそこんなに想いを燃やして時間を費やして、花を守ってきた。
パフォーマンスの映像を何度も見てはここの歌が、ここのダンス、指先が!とたくさんの「好き」を口に出した。雑誌のテキストを読み込んでは、こんな考えをするんだなと感心したり、那須くんのタイプには私はぜんぜん当てはまらないなぁとへこんだ。新写真を一枚一枚アルバムにしまっては何度も宝物みたいに見返した。見つけてもらえなかったコンサートの帰り道、とぼとぼ歩きながら少し泣いた。




魔法みたいにやさしく、時にさみしく、好きが、人生がつながる。那須くんを好きでいて、幾度となく実感した。

何度も何度も私の手のひらに降り注ぐ魔法。


那須くんが朝の番組に出演したとき、青空にピンクのバラが咲いた映像を見て「ファンの方にバラを一輪プレゼントしたいと思います」 と照れながら言っていたの、本当にびっくりして、たまたまでも嬉しくて嬉しくて。

仕事が忙しくてへとへとだった時期、上司に言われた言葉にちくりちくりと心を刺されながら帰って、家に着いたら荷物が届いていて。開けてみたら、那須くんが載っている新聞だった。買ったことも忘れているくらい忙しくて、ああ頼んでたなぁなんてパラパラめくったら、見出しに「憧れで終わらせないための努力」の文字。はらはらと泣いてしまった。私だって憧れで終わらせたくない、と涙を拭った。那須くんみたいに光りたい。

会えなかったお誕生日。光が消えた帝国劇場を写真におさめて、また会えるから大丈夫ってとなえたのに不安で仕方なかった。お友達と別れて、電車に乗ってふぅと息をついてから何気なくスマホを見たら、キラキラした好きな人の笑顔があった。元気だよって伝えるためにわざわざ撮ってくれた、一日の終わりにかけてくれる電話みたいな動画。
その日のブログに私は何度も「届かなくていい」と免罪符のように繰り返し書いたのに、動画の中で那須くんは「みんなのおめでとうって想いはちゃんと、届いてるので。ひとりひとり」と言った。
きっといや絶対たまたまだけど、見透かされてる、と思った。本当に魔法使いなんじゃないか。この人にはきっと、一生かけてもかなわない。





すくいきれなくても、ちゃんと注がれていた。あのあたたかくやさしい魔法を、手のひらに落としてくれることが嬉しかった。何重にも錠前をかけて誰にも荒らされないよう守ってきた小さな庭に、那須くんがひとつずつ合う形の鍵を持ってきて開けてくれるみたいで、本当に勝手だけど幸せな気持ちになれた。

その庭には好きの花がある。決して強くはない花。だけど、大事にして時間を費やして、大切に守ってきた花だ。
想像で妄想でしかないけれど、那須くんもきっと、庭いっぱいに広がるお花の香りを喜んでくれるんじゃないかな、なんて思う。だって女の子がつける香水は「お花の香りがいい」って言ってたもんね!(もしカレ信者)







4年前の今日、あの夏のEXシアターで、初めての魔法をもらっていたのかもしれない。あどけない顔でにこにこと笑って、手を差し伸べてくれたあの指先から、スターライトの光を据えたキラキラの魔法をかけてくれたのかもしれない。


これからも魔法を忘れたり、信じられなくなる日が来るかもしれない。でもこうやって書き残すことで、ちゃんと綺麗に思い出したい。花を魔法を、勝手に大事にするね。

きっと一生、那須くんにはかなわない。ちゃんとわかっている。でも、那須くんだけは諦めたくない。届きたい、届けたい。いつかどうか、綺麗な花を渡したい。そんなことを願うのを許してほしい。



激重自我長文ポエム(最悪てんこ盛り)すみません!!
5ねんめもだいすきだよーー!!!!!